シリコンキャップで封止されたMEMSの非接触振動測定
MEMS デバイスの動的特性を測定し、機械的な応答を可視化することは、製品開発やトラブルシューティング、FE モデルの検証において重要です。ポリテックの MSA マイクロシステム アナライザは、面外振動 (OOP) や面内振動 (IP) を高速かつ正確に非接触で測定します。これまでは、光学的にアクセス可能な梱包されていないデバイスに限られていました。しかし、ポリテックの MSA-650 IRIS マイクロシステムアナライザでは、慣性センサ、MEMS マイクロフォン、圧力センサなど、カプセル化されたマイクロデバイスのシリコンキャップを透過して測定することができます。
特長
//- Siキャップデバイスの異なる層を通してMEMSダイナミクスを測定するIR機能
- 25MHzまでの面外応答をリアルタイムに測定(後処理なし)
- サブピコメートルの面外変位分解能
- パッケージ状態にあるMEMSのFEモデル検証をシンプル化
- デバイスの各層に対する光学的に優れた分離性
- 2.5MHzまでの面内運動を測定するストロボビデオ顕微鏡
- 生産現場に適した自動化システム(プローブステーション対応)
デバイス各層を光学的に分離
MSA-650 IRIS マイクロシステムアナライザは、コントローラ、ファンクション ジェネレータ、ソフトウェア、赤外線レーザを採用したセンサヘッドで構成されています。専用のIRカメラと低コヒーレンスSLD光源を搭載し、動作条件下でシリコンキャップを介してサンプル層全体を捉えることができる優れたスキャニング振動測定システムです。この特許取得済みの干渉計技術は、デバイス層の優れた分離性により、優れたデータ品質を実現します。

シリコン封止型MEMSのモーダルテスト
波長1050 nm以上の近赤外領域の光は、シリコンを透過するため、赤外線レーザを用いた振動測定は、カプセル化されたMEMSの検査を実現することができます。ポリテックの最新の干渉計技術は、特許を取得しており、MEMSデバイスの各層の分離に優れているため、最高のデータ品質を実現します。専用の SWIR カメラと低コヒーレンス SLD 光源を搭載した MSA-650 IRIS マイクロシステムアナライザ は、この特許技術を採用した世界初の測定システムであり、面内振動(30 nm 分解能)、面外振動(最大25 MHz、ピコメータ以下の分解能)をリアルタイムに測定でき、シリコン封止型デバイスのダイナミクスを可視化できます。






振動解析の最先端技術を駆使して
レーザドップラ振動計(LDV)を用いて封止されたMEMSを解析するためには、シリコンの光学特性を調べる必要があります。シリコンは、可視光に対しては不透明ですが、1050nm付近からの近赤外領域では良好な透過率を示すことが知られています。しかし、1550nmでの屈折率が約3.4と高いため、境界面でのフレネル反射が大きくなり、透過率に限界があります。
特許を取得したポリテックのアプローチは、短コヒーレント光を使用して精度を向上させることでした。レーザ光とは対照的に、スーパールミネッセンスダイオードからの低コヒーレント光は、干渉計内の光路が光源のコヒーレンス長内でバランスしている場合にのみ干渉します。これにより、焦点の外側からの光を排除することができます。この原理は、白色干渉計や光干渉断層計などに利用されていますが、今回、初めてレーザドップラ振動計(LDV)に採用されました。封止されたMEMS上で、25 MHzの帯域幅と100 fm/√Hzの振幅分解能を持つスキャニングレーザドップラ振動計による測定が可能になります。

市場不具合を未然に防止するための
気密シール欠陥検査
開発および製造サイクルの早期段階で気密シールの不具合を捉えることは、手戻り防止、コストの削減、そしてブランドの信頼性を保つことにつながります 。MSA-650 IRISを使用すれば、設計検証からウェハレベルのスクリーニングに至るまで、シリコンキャップを被せたままの状態で包括的な機械的品質評価を行うことができ、デバイスが出荷される前にMEMSの信頼性を確保できます 。
不良品が出る前に検証を。MEMS設計の最適化。
MSA-650 IRISを使用すれば、パッケージングされたMEMSデバイスにおいて、破壊試験となるキャップの開封(デキャッピング)を行うことなく、有限要素モデルと実際のデバイス挙動を検証できます。シリコンキャップをした状態で、固有モード形状、共振周波数、応力による周波数シフトをピコメートル分解能で測定します。設計ミスを数週間で発見し、試作回数を最小限に抑え、初回での成功を実現します。シミュレーションを、推測から確実な予測へと進化させることで、開発コストを削減し、市場投入までの時間を短縮します。
真のQ値を把握する — 気密性能に確信を。
MSA-650 IRISは、シリコンキャップ越しに機械的Q値を直接測定できるため、電気的テストでは捉えきれない、実際の減衰特性や真空封止の状態を明らかにします。パッケージのリーク(漏れ)を数時間以内に検知。機械的ななQ値と電気的なアーティファクト(疑似信号)を明確に判別し、気密性の定量的な判定基準を確立します。市場投入後の故障を減らし、莫大なコストを伴う信頼性トラブルを排除。客観的な品質指標を提供することで、ブランドの信頼性と規制への準拠を強固なものにします。
パッケージング応力による「不測の事態」を排除 — 周波数安定性を確立
MSA-650 IRISは、パッケージング工程で生じる周波数シフトと応力分布をリアルタイムに可視化。ダイアタッチ材の選定、硬化条件、組立プロセスの最適化を、定量的なフィードバックに基づいて行えます。熱応力に起因する共振周波数の変動を直接測定。最適な接着剤の厚みを特定し、応力隔離構造の妥当性を「封止されたままの状態」で検証します。周波数のばらつきを抑え、初期試作から仕様適合を実現。補正が必要なドリフトを最小限に留めることで、キャリブレーション(校正)コストを劇的に削減します。
ウェハレベルでのスマートな試験 — 「良品」のみを次工程へ
MSA-650 IRISをプローブステーションに統合すれば、パッケージング工程への投資前に、自動化されたメカニカル品質管理を実現できます。量産サイクルタイム内で、共振周波数、モード形状の健全性、Q値の適合性を全数検査。シリコンキャップの剥離、真空封止の不備、電気的テストでは検知不能な構造欠陥を確実に特定します。機械的な検証をパスしたデバイスのみを出荷。市場での故障を最小限に抑え、貴社のブランド価値を確固たるものにします。
不具合解析を迅速に — 破壊せずに「根本原因」を特定
パッケージ化されたMEMSをシリコンキャップ越しに非破壊で解析。証拠を損なうことなく、不具合の機械的な根本原因を明らかにします。振動子の固着、異常減衰、キャップの剥離、そして設計ミスかプロセス異常かの切り分けを、デキャップによる二次的な損傷なしに実行できます。解析時間を大幅に短縮し、憶測ではなく「実機データ」に基づいた再発防止策を策定。定量的な機械的なデータにより、顧客要求や規制に対し、継続的な品質改善を強力に証明できます。
MSA-650 IRIS によるシリコンキャップ付きMEMSの非接触・光学式動特性評価
カプセル化されたMEMSデバイスを正確に非接触で測定するためのPolytec MSA-650 IRISレーザードップラ振動計の独自の機能をご覧ください。高度なIR技術が、困難な材料を通しても正確な振動解析を可能にする方法をご確認いただけます。
アクセサリーとコンポーネント

A-MOB-xxxx Bright Field Objectives
面外および面内の振動測定に。倍率は以下の通りです。2.5倍、5倍、10倍、20倍、50倍。

A-STD-TST-01 Test Stand
広々とした作業スペースを確保できるテストスタンド。電動Z軸付き、移動範囲200mm。

A-STD-BAS-02 Base Stand
センサヘッドを強固にサポートします。移動距離100mm、粗動・微動付きのマニュアルフォーカスブロックを装備。市販の光学台と接続可能。

A-STD-F50 Focus Block
移動範囲50mm。センサヘッドを手動でZ軸方向に調整するための粗動・微動ドライブ付き。市販のウェハプローバとの接続が可能。

A-TAB-AIR-01 Active Vibration Isolation Table
アクティブなレベル調整が可能なエアダンピング除振台。A-STD-TST-01テストスタンド、A-STD-BAS-02ベーススタンドを取り付けることができます。

A-TAB-ELC-01 Active Vibration Isolation Table
電子制御によるボイスコイルの安定化により、最高のアイソレーション性能を実現。A-STD-TST-01テストスタンド、A-STD-BAS-02ベーススタンドを取り付けることができます

A-BBO-ME02 Breadboard
台の大きさは900mm x 600mmで穴が開いています。A-STD-BAS-02ベーススタンドを取り付けることができます。

A-AVI-MELA Active Vibration Isolation Breadboard
電子制御で最高の防振性能を発揮します。メートル単位での穴あけが可能です。台の大きさは600×800mm。A-STD-BAS-02ベーススタンドを取り付けることができます。

A-SPK-0008 Wafer Prober Module
ウェーハプローバモジュールは、A-PST-200P XYポジショニングステージと合わせて、直径200mmまでのウェーハや基板を電気的に接触させ、高精度に測定するための電動プラットフォームを形成します。

A-SPK-0010 Vacuum Prober Module
真空・パージライン。4つの電気プローブを扱うためのマイクロマニピュレータ。
関連製品

MSA IRIS 測定サービス
この特許取得済みの新しい測定技術は、シリコン封止されたMEMSを、シリコンキャップ越しに測定することができます。ポリテックでは、MSA IRIS を使用して、シリコンキャップ付きMEMSのモーダルテスト等の測定サービスを行っています。

マイクロシステムアナライザ MSA-600
MSA-600 は、MEMS や微細構造の静的・動的な 3D 特性を測定するオールインワン光学測定ソリュー ションで、最大 8GHz まで対応します。MSA-600は、マイクロシステム開発および品質検査を強化し、市販のプローブステーションに組み込むことにより、ウェーハレベルでのテストも可能にします。

マイクロシステムアナライザ MSA-100-3D
MSA-100-3Dは、3次元におけるXYZ3軸振動成分を一度に測定します。非接触光学測定でありながら、面内および面外振動成分の両方において、DCから最大25MHzまでの高分解能3D振動解析をサブピコメートルレベルの振幅分解能で実現します。

PSVソフトウェア
PSV ソフトウェア は、ポリテックのスキャニング型レーザドップラ振動計の中核となるソフトウェアです。この包括的なソフトウェア パッケージでは、すべての PSV スキャニング振動計、顕微鏡型レーザドップラ振動計の MSA マイクロシステム アナライザ シリーズ、および非接触振動測定が自動化された RoboVib® で収集された振動測定データを、高速かつシンプルに収集、表示、編集できます。

購入しなくても測定できます
ポリテックでは、資本投資に代わる選択肢として、計測サービス、機器レンタル、リースをご提供しています。短期プロジェクト、一時的なニーズ、予算の制約など、どのような状況でもお気軽にお問い合わせください。
PolyFlexなら、スケジュールや予算を犠牲にすることなく成果を得られます。
