時間をかけない実験データ取得方法

軽量構造は航空宇宙開発の指針のひとつです。その指針を達成するためにCFRPのような複合材料が新素材として採用されています。新素材を使ったものづくりでは、有限要素法(FEM)による構造解析(CAE)データを新たに取得/蓄積する必要があり、実験モーダル解析はFEモデルを確実に検証する上で必要不可欠です。しかし実験モーダル解析では実験に多くの時間を要します。そこで、ポリテックのレーザドップラ振動計を使用すれば、計測時間を大幅に短縮でき、かつ高精度な実験データを得ることができます。実験工程がスピーディになれば、早く解析を開始することができるので、ひいては開発全体にかかる時間を短縮することができます。

実験モーダル解析によるFEモデルの検証

風洞試験において、ポリテックのレーザドップラ振動計を使用すれば、遠隔からレーザを照射することにより計測ができるので、計測器自身が風による影響を受けることなく、実験を行うことができます。 さらにFEモデルのジオメトリを測定ポイントとして定義することができるため、実験データをスムーズに解析に使用することができます。さらに、ポリテックの RoboVib®は、スキャニング振動計と産業用ロボットを統合した自動振動計測ステーションであり、たとえば夜間の自動計測も実行でき、実験工程の大幅短縮に貢献します。

複雑なモデルを正確かつ非接触で検証

複雑な機械構造のシミュレーションモデルを検証する必要性は、設計プロセスの効率化のために重要性を増しています。特に、複合パネルや接合部品などの非線形構造では、高精度な広範面の測定が重要となります。ここでは、重要な機械構造の特性評価を効率的に実現する非接触 スキャニング型レーザドップラ振動計 (SLDV) の使用方法や事例をご紹介します。IMAC International Modal Analysis Conference で発表された 論文の全文をご覧ください。

Eichenberger J., Sauer J. (2022) Validating Complex Models Accurately and Without Contact Using Scanning Laser Doppler Vibrometry (SLDV). In: Di Maio D., Baqersad J. (eds) Rotating Machinery, Optical Methods & Scanning LDV Methods, Volume 6. Conference Proceedings of the Society for Experimental Mechanics Series. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-030-76335-0_11

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