速度差の高精度検出

速度差は、たとえば製品の伸びに関わるプロセスにおいては、必要なものであり、条件にしたがって調整されています。しかし、例えば駆動ローラのすべりや製品に発生するテンションなど、ほかのアプリケーションにおいては、生産効率を下げたり、製品に損傷を与える危険性があるため、望ましくありません。速度差は、各プロセス(アプリケーションへのリンク)において異なるポイントで測定した測定値を相互に比較することによって計算されます。

複数のレーザ表面速度計(LSV)を使用し、複数個所を正確に測定することによってプロセスの最適化を実行できます。ポリテックのLSVはほぼあらゆる表面上で測定を行うことができるので、たとえ汚れた表面であっても影響を受けません。非接触測定技術が、滑りや磨耗などのネガティブな影響を受けることなく正確な測定を実現しています。製品自体に傷を与えることもありません。滑りがないため、プロセスの序盤から終盤まで一貫して高い信頼性を維持しながらプロセスを制御できます。速度を高精度に測定できるため、速度差を検出することができます。その結果、要求を満たす品質の製品が得られ、原材料の無駄を削減することができ、生産性を向上させることができます。

測定事例

ポリテックのLSVは金属産業においてさまざまな速度差を検出するために役に立ちます。

  • リバーシングミルと冷間圧延ミルにおける質量流量調節のためのタンデムミル
  • スキンパス/ストレッチングミルにおけるスキンパスと伸長度の検出
  • テーラードブランクフレックス圧延機におけるロールギャップ制御のための高時間分解能
  • 溶接制御のための同期
     

スキンパスと伸長度の測定
冷間圧延/スキンパス圧延ロールにおけるスキンパス度は、従来タコジェネレータを使用して機械的に測定された圧延スタンドの入力および出力のストリップ速度の差によって算出されていました。ポリテックのLSVはロールの滑りやセンサ自身の摩耗がないため、スキンパス度を±0.02%の誤差範囲で正確に測定することができます。

速度測定機能を搭載した圧延機の C フレーム
鉄やアルミ製品の寸法精度や品質は、金属加工業界において、高い基準を持っています。高精度速度測定が可能なレーザ表面速度計(LSV)を圧延機に統合することにより、質量流量計算を利用して、鋼板の厚みを精度公差に収めます。

アルミニウム製造工程における速度同期
アルミニウムの製錬、製造プロセスにおいて、ポリテックの非接触式レーザドップラ測定技術をベースにしたLSVを使用すれば、圧延時のアルミシートの速度/長さを測定することができます。LSVの測定値を用いて製造プロセスを制御できます。

鉄鋼、金属、アルミの生産工程での非接触測定 (EN)

速度に関するお問い合わせ