振動測定の基礎

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レーザドップラ振動測定の原理

 

レーザドップラ振動計は、干渉性レーザ光のドップラシフトの検出原理に基づいています。このレーザ光は試験物体の小さなエリアから散乱したものです。物体は、レーザビームからの光を散乱または反射し、ドップラ周波数シフトを利用してレーザビームの軸方向に存在する速度成分を測定します。

レーザ光の周波数Wは非常に高い(約4.74 x1014 Hz)ので、光を直接復調することは不可能です。したがって光学的干渉計を使って散乱光と基準ビームとを干渉状態で混合します。混合光の(ビート)周波数は、基準ビームと測定ビームとの間の差の周波数に等しくなりますが、その混合光の強度を光検出器で測定します。このような配置はマイケルソン干渉計で下記のように行うことができます。


 

レーザビームは、ビームスプリッタで測定ビームと基準ビームとに分けられ、基準ビームは干渉計のアーム内を伝播します。ビームスプリッタと各反射器との間を光が移動する距離は、基準ミラーMと物体OについてそれぞれxRとxMとになります。

干渉計内のビームの対応する光学的位相は、

                  基準 FR = 2kxR

         測定 FM = 2kxM
ただし k = 2p/l. 通常F(t) = FR - FMと定義する。

光検出器では、測定ビームと基準ビームとが干渉するポイントにおいて時間依存強度I(t)を測定します。

ここで IRおよびIM は、基準ビームおよび測定ビームの強度で, K は混合効率係数、そしてRは表面の有効反射率です。

位相F = 2pDL/l, ここで DL は物体の振動変位で, l はレーザ光の波長。

If DL が連続的に変化する場合,光の強度I(t) は周期的に変わります。位相変化F の2p は、変位DL の l/2に相当します。

位相Fの変化率は、位置の変化率、すなわち表面の振動速度vに比例します。これが、ドップラ周波数 fDについての有名な式になります。

fD = 2 v/l

検出器信号は正弦波の性質をもっているので、振動方向は不明確です。方向感度を導く方法には、次の2つがあります。

  • 解決法1:仮想速度オフセットを得るために光学周波数シフトを干渉計のアームに導入する。
  • 解決法2:偏光成分および追加の受光器を加えて、干渉計出力において第二ホモダイン信号を一次光検出器出力に対する直角位相内で発生させる。

 

一つ目の解決法がもっとも一般的な形態です。音響光学復調器(ブラッグセル)が干渉計のアームに組み込まれています。ブラッグセルは、周波数40 MHz以上で駆動され、、RFドライブ(中心)周波数で搬送波信号を発生させます。物体周波数の運動によって搬送波信号を変調させます。中心周波数fBに関して、正負符号付き物体速度によって周波数偏差の符号と量とが決まります。 このタイプの干渉計をヘテロダイン干渉計と呼びます。

 

シフト周波数fBの導入によって、検出器における強度が次のように変化します。

ヘテロダイン解決法は、大きな利点をもっています。高周波数のAC信号のみが発信されるので、あらゆる形式の電源から入ってくるハムおよびノイズからの障害がありません。光検出器と全信号前処理ステージとの非線形効果はドップラ変調内容の一貫性には影響しません。ポリテック社が使うブラッグセルの効率が高い( >98%)ので、解決法2に必要な偏光器よりも損失が少なくなります。

二つ目の解決法は、直角位相ホモダイン干渉計として知られており、たとえば下記の光学システムのように、波長板、偏光ビームスプリッタおよび第二検出器を加えることによって設計できます。この干渉計では、45°偏光状態になるように方向を設定した線形偏光レーザを使用します。基準アーム内の光は8番目の波長板を2回通過し、ビームスプリッタBSに戻ってくる光に対して円偏光が行われます。これは二つの直交偏光状態のベクトルの合計として表現できます。検出器1および2の前に配置した偏光ビームスプリッタPBSで二つの直交成分を分離します。その結果が、検出器における直角位相関係(サインおよびコサイン出力)になります。直角位相ホモダイン干渉計は、単純な低周波数光検出器としてはるかに容易に設計でき、増幅器を使用できます。一方これらエレメントの非線形挙動により、測定信号の高調波ひずみが生じます。

ホモダイン干渉計からの信号をデコードするために、両方の検出器チェーンのベースバンド信号が、変調器ブロックに供給され、このブロックが、周波数fBの発振器の助けを借りて、変調された、RF搬送波を発生させます。

 


信号のデコーディングについて、位相を処理して変位出力を発生させることやFMの復調を行って振動速度を算出することができます。


 



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