MSA-500 マイクロシステム アナライザ - アプリケーション

マイクロセンサやアクチュエータのようなMEMSデバイスは、ナビゲーションシステム、自動車、航空機、コンピュータ、音響機器や医療デバイスに使われています。研究開発もしくは生産技術に携わるエンジニアは、時間とコストをかけず、的確に新しいデバイスを開発しなければなりません。マイクロシステムアナライザーは、電気的及び物理的入力に対する動的機械応答をシステマティックに解析することができます。
MEMSの適用事例
MSA-400マイクロシステムアナライザーは、多くのMEMSデバイスの可動部を、測定することができます。対象になるデバイスは、加速度計、ジャイロスコープ、RF MEMS, MOEMS、マイクロミラー、ビデオディスプレイなどが挙げられます。MSA-400マイクロシステムアナライザーは、MEMSの設計、開発、トラブルシューティング及び生産時のテストにて、下記のような適用事例があります。
- MEMSデバイスの面内及び面外振動の特性解析
- デバイスの性能解析用の連続周波数ドメイン測定
- 微小構造物の故障解析や信頼性テスト
- シュミレーションモデルのテストや改良
- 時間軸モードを使った過渡現象解析
- 面外振動解析の結果から面内振動の共振点の同定が可能
- アクチュエータの動作条件を決めるためのステップ応答とリングダウン測定
- ブローブステーションを使ったウェハーレベルのMEMS可動解析
- ボード線図グラフの表示と解析
MEMSの動的応答に対するウェハレベル検証を半自動で実行
パッケージ工程より前に実施されるウェハレベルのMEMS検証は、高い歩留まりを達成し生産コストを抑えるための工程として、ますますその重要性を高めています。環境条件(気圧、光、温度、流体など)の変化や、固有のパラメータ(共振周波数や変位など)に対するMEMSデバイスの応答を測定することは、新しいセンサの動的設計において非常に重要です。ここでは、レーザドップラ振動計を搭載したセミオートマティック プローブステーションを利用して、薄膜の動的応答特性を評価するためのセットアップについて解説します。
MEMSウェハのステップアンドリピート検証
微小薄膜の配列に覆われたMEMSウェハの動的検証を手動で実行しようとすると、デバイスを1つずつ検証せざるを得ず、膨大な時間を要する単純作業を強いられてしまいます。効率を改善するため、ウェハの位置決めをするセミオートマティックのプローブステーションと、個々のデバイスに対する動的検証を行うレーザドップラ振動計を同時に使用します。全体の特性評価プロセスはソフトウェアで制御され、ウェハ間の移動と測定の初期化が行われます。全体の測定システム(図1A)は、ポリテックMSA-400 マイクロシステム アナライザ、VibsSoftスキャニング振動計制御ソフトウェア、およびズース・マイクロテック社製PA200プローブ ステーション(MSA-400測定顕微鏡ヘッドを装着)、プローブ ステーション コントローラ ハードウェア、およびSUSS ProberBench™ オペレーティング システムから構成されています。
まず、ウェハの位置合わせを行い、ウェハ内の各構造体の位置情報をプログラミングします。この情報に基づきソフトウェアでウェハマップが生成されます。次に、薄膜の振動特性に関する計測パラメータを定義します。例えば、膜アレイを持つMEMS デバイスについては、1つのMEMS構造に対して6~9個の測定ポイントを定義したグリッド(図1B)を合わせ込みます。この2つの作業によってソフトウェアの設定が完了し、 MEMS デバイスのステップアンドリピート測定が開始できるようになります。 システムはプログラミングされた位置情報に基づき、1つ1つの薄膜をスキャニング振動計で次から次へと測定していきます。1つの薄膜はおよそ2~3 秒で測定され(図1Cおよび図1B)、各測定結果は デバイスID とともに1 つのデータとして保存されます。最終的にはウェハマップ全体が測定され、全デバイスのまげモードおよび周波数スペクトラムがデータ化されます(図1D)。
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MEMSコムドライブ上の測定
静電コムドライブとは、噛み合った二つの櫛状構造物のどちらかに電圧を加えることでくっついたり離れたりするアクチュエータのことです。ドライブは面内振動になるように設計されているので、そのほかの面外振動量をレーザ振動計で測定することで、設計や生産の工程において正常動作を確認することができます。
図2Aのコムドライブは、初めにMSA-500のスキャニング白色光干渉計でテストしたものです。図2Bはコムドライブの表面形状です。面外振動は、レーザドップラ振動計で測定されます(図2C:面外振動のスペクトラム、図2D:ビジュアル化した実稼動シェープ)。機器を動かす広帯域な、いかなる駆動波形でもリアルタイムな時間軸測定が可能です。レーザ振動計で定義した共振周波数について、ストロボスコープ方式によるコムドライブの面内振動測定の共振周波数と同じです。面内振動のスペクトラム(ボード線図)は、ステップサイン測定(図2E参照)で表示され、動きは連続的なアニメーションで表示することができます(図2F参照)。
アプリケーションノート
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