表面効果

 レーザの基礎振動測定の基本 | 信号処理 | 表面効果

 

レーザドップラ振動計(LDV)は、種々の表面に対して操作できます。種々の表面から散乱して戻ってくる光が、さらに信号解析を進めるのに十分な量をもっていることが重要です。

鏡面、すなわち反射率のよい表面は、入射角=反射角という法則に従います。そのような表面の測定をする場合、反射光が集光光学機器の開口部内に戻ってくるようLDVの光学機器のアラインメントを調整する必要があります。単一ポイント303システムについての代表的な値は直径10 mmであり、51x光ファイバシステムでは直径3 mmです。

拡散面に入射した光は、角度的に広い区域に広がって散乱します。単位固体角度あたりの散乱光のエネルギー強度は、ランバートのコサイン法則に従います。光った面と、光の大部分を吸収する滑らかでない黒っぽい表面とでは、エネルギー強度が極端に異なります。

再帰反射テープまたは塗料を使って表面の反射率を上げることが可能です。この材料は、小さなガラスの球面体(直径約50 µm)で構成されており、この球面体が弾性エポキシで母材に糊付けされています。各球面体は小さな「猫の目」の役目をし、光を散乱させ入射ビームの光路に沿って元の発光位置に送り返します。入射光は数度の角度でLDVに戻ります。通常レーザビームが同時に数個のガラスビーズに当たり、進行距離が少し異なるので、各ビームは互いに干渉し、光強度の粒状パターンを生成することができます。この光強度パターンをスペックルパターンと呼びます。

干渉性の光源の焦点を粗い表面に合わせると必ずスペックルパターンが生じます。これは、表面のあちこちの散乱中心から発するビームとビームとの干渉効果に起因します。焦点を合わせたスポットが非常に小さい場合、散乱中心の数は少なく、与えられた方向における光路長さの差の角度依存性も小さくなります。これは、干渉状態が合理的な一定の大きな角度に、したがってスペックルに対する大きな固体角度に、結び付きます。

一つのスペックルに相当する固体角度はdW = D/ l2で与えられます。

 

ここでdWは一つのスペックルに相当する固体角度で、Dは表面上のスポットの直径、そして l はレーザの波長です。

 

この現象に伴う問題は、建設的干渉の各領域の間に破壊的干渉の領域、すなわち検出可能な小さな光学的信号が存在することです。破壊的干渉が存在するという事実は、隣接する強度最大値の位相が、逆位相内に無いとしても、少なくとも有意に相違することを意味します。

 

ほとんどの標的は完全には静止していないので、LDVは、測定中に一つの明るいスペックル内に留まらないことになります。検出器は種々の暗いスペックルや明るいスペックルをとらえることになります。スペックルはそれぞれ異なった位相をもっているので、このメカニズムによってレーザ振動計出力内にノイズが生じます。発生したスペックルノイズは、スペックルパターン内の変化速度によって変わり、したがって激しい面内運動をする回転中の標的または表面について測定する場合、このノイズが大きくなります。

 

ポリテックの信号プロセッサの電子機器は、スペックルの「ドロップアウト」によって生じる影響を最小限にするために高性能の回路を内蔵しています。さらに、スペックルからくるノイズの影響を最小限にするために、ポリテック社のスキャニング振動計で、スペックル追跡ルーチンおよび最適化済みスキャンミラー制御を利用できます。測定ポイントに達したあと、レーザビームをすぐに休止させない場合、スペックルの影響によって、ビームの横方向の動きが原因でノイズが発生することになります。


 
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